もしも古事記の神々が人間だったら・・・【22】

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シタテルヒメ ≪中≫

妻木壹宮神社 拝殿
妻木壹宮神社 拝殿

壹宮神社 神社が元あった場所
妻木壹宮神社 元の神社の場所

妻木壹宮(むきいちのみや)神社の宮司さんと『シタテル姫が安産の神様とされた理由』について話しているときに、「元の神社の場所」という言葉が出ました。
その言葉が気になり、そこへ連れて行ってもらいました。
現在の場所から1キロばかり上の荘田(しょうだ)地区で、今は田んぼになっている所でした。
「ここがシタテル姫とワカヒコが暮らしていた場所ですか?」
「そうだと思います」
「じやあ、ワカヒコが殺されたのも、葬儀をしたのも、ここですか?」
「そうかもしれませんね」
そのときは、こんなやりとりで終わりました。

ところが後日、アジスキタカヒコネの直系子孫であるという大神山神社の宮司さんから「アジスキタカヒコネは尾高(おだか)の辺りに住んでいた」と聞かされたことで、「辻褄が合う」と思ったのです。
尾高も大山の裾野で、荘田との距離は7~8キロです。
シタテル姫の兄であるアジスキタカヒコネが、歩いて2時間弱の距離に住んでいるというのはごく自然のことです。
でもそのことで、シタテル姫が安産の神様として慕われたことの答えが出た訳ではありません。

考えあぐねているときに、壹宮神社の宮司さんの息子さんから「壹宮講」の話を聞きました。
いまのように道路や交通手段が便利ではない時代、遠方の人にとって妻木壹宮神社にお参りするのは大変なことでした。
そこで各地に『講』が作られ、通常の神事はそこで行われたのだそうです。講を形成するのは、主に安産祈願をする年代の若い女性とそれを取り巻く女性達だったそうですが、問題はその分布範囲です。壹宮神社から、東は約10キロ、西は約40キロにも及んでいます。いまでこそさしたる距離ではありませんが、徒歩の時代の女性にとっては一泊の距離です。
これだけの範囲の若い女性を虜にした理由は「火の神を生んだ」程度のものでは納得できなくなりました。

シタテル姫は、古代の超セレブの血筋で、高天原族の若きエリートを虜にし、イザナミが死ぬほどの難産をものともしない健康な女性・・・
ここまで考えたときに、彼女は若い女性のあこがれの的、いまならアイドル的存在だったのではないかと思いついたのです。

・・・つづく

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