アマテラスとスサノヲ【3】

これに気をよくしたスサノヲは、はしゃぎ回ります。
何をやっても度を超すのですが、アマテラスは彼を庇います。

しかし、やんちゃはどんどんエスカレートし、ついには生き馬の皮を剥ぎ取って、アマテラスの機織り小屋へ放り込みます。小屋の中は大混乱で、中にいた機織り女達は逃げまどったと思われます。

その騒ぎの中で、機織り女の陰部に、糸を通す舟形の道具が突き刺さったのだそうです。ちょっと考えられない状態ですが、彼女は死んでしまいます。

さすがのアマテラスも堪忍袋の緒が切れたのでしょう、洞窟に身を隠し入口を岩で塞いでしまいます。その洞窟が、天の石屋戸(あめのいわやど)です。

アマテラスが姿を隠したことで、世の中が真っ暗になります。それにより神々の騒ぐ声が世界中に響き渡り、あらゆる禍いが発生したのだそうです。

…つづく

カテゴリー: スサノヲ, アマテラス, アマテラスとスサノヲ タグ: , , , , パーマリンク

アマテラスとスサノヲ【3】 への2件のフィードバック

  1. 和平 明憲 のコメント:

    この話はよく知られていて、日本神話の中でも面白い部分ですね。
    しかし、スサノオって、トラブルメーカーですね。(笑)
    ではでは!

  2. 古事記おじさん のコメント:

    >和平 明憲さん
    いつもコメントありがとうございます。
    このブログは古事記の謎解きを目的としています。
    現場に残る伝承や地形からの推理によりそれを行うつもりです。
    ですが、その前に古事記の全体像が分からなければなりませんので、物語の展開通りに進めています。
    現在の舞台は高天原ですから天上界ということになり、その現場がどこかは分かりません。
    先に述べましたように、宮崎県の高千穂に天石戸(あめのいわやど)があります。
    しかしあれは山岳密教の地を権威付けるために鎌倉時代に創造されたものですし、古代に人が住んでいた痕跡も無そうですから高天原ではありません。
    これまでの物語展開では、スサノヲに対する印象はおっしゃる通りになります。
    私は、読者にそのような印象を与えることが、古事記編纂の目的のひとつだったと考えています。
    もう少し進みますと実際の舞台の紹介ができますので、日本創生期の実態が見えてくるかも知れません。

古事記おじさん へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。