古事記に登場する神々の謎【3】宇摩志阿斯訶備比古遅神

実は、『身を隠したまひき』の理由は分かりません。

これまで現れた三柱のあと、以下の二柱の神が現れます。

(4)宇摩志阿斯訶備比古遅神
  (うましあしかびひこぢのかみ)

「あしかび」というのは「葦の芽」の意味だそうで、その生命力の強さから万物の生命力・成長力の象徴と解釈されています。

湿地帯から雄々しく突き出てくる様子からでしょうか、男性神とされています。

葦が生い茂る地は潤いのある地ですから、開墾すれば稲作が可能な地です。

ですから古事記では、本州部分を「葦原の中国(なかつくに)」と称しています。

国譲りの冒頭でアマテラスは、古代出雲地方を「豊(とよ)葦原の・・・」と表現しています。つまり、そこには豊かな耕作地が広がっていたということなのでしょうね。

後年、日本では「あし」は「悪し」に解釈できることにより、「よし」と言うようになっています。
傾向としては、関東は「あし」、関西では「よし」と言うようです。

四番目にこの神様を登場させたということは、生命力溢れる日本国土の重要性を意味していると考えられます。

いまこの国土が、端っこの方からではありますが、もぎ取られようとしています。

もしこれに成功すれば、次はもっと本土の近くも「ここも昔から我が国の領土」と手を出す可能性なきにしもあらずです。

穏健な人達は、国際司法裁判所への提訴で解決できるとお考えのようですが、「法というのは強者が作るもの」との理解が欠けているようです。

提訴の結果「竹島は韓国領土」「尖閣諸島は中国領土」となれば、穏健な人達は「はいそうですか」と従うのでしょうか???

…つづく

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古事記に登場する神々の謎【3】宇摩志阿斯訶備比古遅神 への3件のフィードバック

  1. 古事記を勉強中なのでとても楽しみにわくわく読んでます。天と国の違い なるほどそこだけ違うのですね。とにかく神様の名前が多すぎて
    どの神様をしっかり覚えておいたほうがよいのかぜひ教えて下さい。全部大事だとはおもいますが。よろしくおねがいします。

  2. 古事記おじさん のコメント:

    >お寺の若嫁 スマイル エンジェルさん

    古事記は一度や二度では理解できないので、少なくとも5回ぐらい読むことによって、まず物語の流れを理解してください。
    そのときに、神様の名前にいちいちこだわらないで記号か何かのように考えて先に読み進めてください。
    5回ぐらい読めば、どの神様が重要かおのずと見えてきます。その時に神様のことを理解しながら読んだほうが分かりやすいですよ。
    とりあえずは上巻を何度もお読みください。
    分からないことがあれば、またご質問ください。

  3. ありがとうございます。5回ですね!
    確かに二回目はまた新たな発見がありました。
    またおしえてください。よろしくおねがいします。

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