もしも古事記の神々が人間だったら・・・【4】

アマテラス

アマテラス

古事記の中でアマテラスが最初に登場するのは、死の国から戻ったイザナギが、水で穢(けが)れを清める場面です。

イザナギが左の目を洗った時にアマテラス、次に右の目を洗った時にツクヨミ、鼻を洗った時にスサノヲが生まれたと書いてあります。
ですからイザナギの顔から生まれた神様としては、第一子がアマテラス、第二子がツクヨミ、第三子がスサノヲということです。

この場面で三柱の神の性別は書かれておらず、イザナギが彼らに与えた任務が書かれています。
アマテラスには「高天原を知らせ(おさめよ)」、ツクヨミには「夜の世界をおさめよ」、スサノヲには「海原をおさめよ」と命じているのです。
高天原とは天上界のことですから、アマテラスは天上界のトップということです。

次にアマテラスが登場するのは、イザナギに追放されることになったスサノヲが、天上界トップであるアマテラスに事情説明に出かける場面です。

ここでアマテラスは「弟がやってくるのは、何かよからぬたくらみがあるからだ。高天原を奪うつもりかもしれない」と疑うのですが、スサノヲを待ち受ける時のアマテラスの様子の説明があります。

「御髪を解きて、御角髪(みみずら)に纏(ま)きて」と書かれているのです。これを現代語に直しますと「髪を解き、左右に分けて耳のところで束ねた」となるのですが、この『耳のところで束ねる』髪型は『男装』です。

つまりアマテラスは「普段の髪型を解いて、男結いにした」と書いてある訳です。この表現により『普段は男結いではなかった=普段は女結い=女性』と解釈できるのです。

・・・つづく

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